Pierburg 製アイドル コントロール ソレノイドおよびポジション センサー

機能

アイドル コントロール ソレノイドはコントロール ユニットによって作動し、 アイドル時のエンジン スピードを制御します。 エンジン回転中のインテーク マニホールド プレッシャーは低くなります。 この圧力によってプランジャーが引き込まれます。 プランジャーが引き込まれると、 スロットルが閉じて、 エンジン スピードが低下します。 プランジャーの位置は 2 個の電磁バルブによって決定されます。 片方の電磁バルブはインテーク マニホールド プレッシャー(エンジン バキューム)とプランジャーを接続します。 もう一方の電磁バルブは大気圧とプランジャーを接続します。 コントロール ユニットはこの 2 個の電磁バルブを制御することによって、 プランジャーを規定位置に移動させることができます。 プランジャーはポジション センサーに接続されています。 ポジション センサーの出力電圧によって、 コントロール ユニットはプランジャーの実際の位置を測定することが可能です

仕様

抵抗

バルブ: +/- 50 Ohm
ポジション センサー +/- 2000 Ohm
電源電圧: 12 V

電子制御
2 個のソレノイドは、 通常は閉じています。 各ソレノイドには 2 個のターミナルが付いています。 大抵のシステムでは、 コントロール ユニットが片方のターミナルをアースに接続している間は、 ソレノイドを流れる電流がオンに切り換わります。 このとき、 もう一方のターミナルはバッテリー電圧に接続されています。 大抵の場合、 この電圧はリレーを経由して供給されます。

ソレノイドがオンになっている間、 コントロール ユニットに直接接続されているターミナル電圧は 0 V になります。 ソレノイドがオフのとき、 ターミナル電圧は 12 V です。

さらに、 コントロール ユニットが電源電圧をソレノイドに切り換えるシステムもあります。 ソレノイドは、 1 個のターミナルで連続的にアース接続されています。 ソレノイドがオンになっている間、 もう一方のターミナル電圧は 12 V です。

プランジャーの位置決めをするため、 ソレノイドは特定のデューティ サイクルによってオン / オフに切り換えられます。 デューティ サイクルは、 プランジャーの規定位置と実際の位置とのずれの程度によって異なります。 規定位置はエンジン スピードに基づいています。 実際のプランジャー位置はポジション センサーによって測定されます。 ポジション センサーには 3 個のターミナルがあります。 この中の 2 個のターミナルは電源電圧をポジション センサーに送るために使用されます。 電源電圧(5 V)はコントロール ユニットによって供給されます。


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3 番目のターミナルは、 出力電圧をコントロール ユニットに伝えます。 プランジャーが完全に押し出されたときの出力電圧はほとんど 0 V になります。 エンジン バキューム力による強制供給によってプランジャーが引っ込むと、 この出力電圧はほぼ 0 V まで低下します。

電気系統の診断

コネクターを外し、 2 個のソレノイドの抵抗値を点検します。 ソレノイドに 12 V の電圧を供給して、 バルブが実際に開くかどうか点検します。

  • コントロール ユニットとバルブ間の配線を点検します。
  • コントロール ユニットとポジション センサー間の配線を点検します。
  • ポジション センサーの電源(5 V)を点検します
  • ポジション センサーを点検します。 ポジション センサーの出力電圧が入力されるコントロール ユニットのターミナル電圧を測定します。
  • ソレノイドのひとつに 12 V の電源電圧を接続し、 手動でプランジャーを動かします。 プランジャーを押し込むと、 ポジション センサーの出力電圧が電源電圧まで上昇するはずです。
  • オシロスコープを用いて、 ソレノイドを流れる電流をオン / オフに切り換えるコントロール ユニットのターミナル電圧を測定します。 両ターミナルのデューティ サイクル信号が表示されるはずです。 これは、 コントロール ユニットが実際にプランジャーを規定位置に配置しようとしていることを示します。

機械系統の診断

  • エア チェンバーにエア漏れがないか点検します。

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